ゆらぐ/坂本瞳子
 
だいぶ痩せてしまったみたいだ
指輪がゆるくなるなんて

我慢をしているつもりはないのだけれど
気持ちには嘘をついているかもしれない

不安に思うことは多々ある
笑顔はできているだろうか

自分に自信がもてない
信頼しているつもりだけれど

指輪がゆるくなったということは
はずすべき時がきたということ

誰かがそんなことを言っていた
いつのことだか思い出せないけれど

そうしようとは思うのだけれど
本当にそれでいいのだろうか

ゆるい指輪はいまも
くるくると回り続けている
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