詩の日めくり 二〇一七年十三月一日─三十一日/田中宏輔
行の暗闇
二〇一七年十三月三日 「日付のあるメモ」
2011年1月18日
詩人の役目とは、まず第一に、
言葉自体がその言葉にあるとは思わなかった意味があったことを
その言葉に教えること。
つまり、眠っていた瞼を一つでも多くあけさせること。
数多くの瞼をあげさせ、しっかりと目をひらかせることが詩人の役目である。
言葉が瞼をあける前とは違った己の顔を鏡に見させること。
二〇一七年十三月四日 「THE GATES OF DELIRIUM。」
詩人のメモのなかには、ぼくやほかの人間が詩人に語った話や、それについての考察や感想だけではな
[次のページ]
戻る 編 削 Point(14)