二十一歳の呟き/板谷みきょう
 
いつも心の中は北風が吹いている
おりしも外は吹雪


開き直りと空威張りと痩せ我慢


肩を落としてうなだれるか
肩をいからせ開き直るか
僕の生活どちらかひとつ


空はいつまでも青色でいれば良いのに
雲がそれを邪魔する
眺めている地面だって
夏には草で覆われてしまい
冬には雪で覆われてしまう
人の心も同じもの


タイルの上に落ちてる煙草の灰を
無造作に人々は踏んで歩く


雪解け水が轍の跡を流れている
でも夜になると
その水さえカチカチに凍ってしまう
再び空に帰ろうとする雪の目論見がパーになる


ぜんまい仕掛けの心のバネが弾けて飛ん
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