二十歳の呟き/板谷みきょう
まんま
優しさのつもりが臆病だったり
正義のつもりが傲慢だったり
どこで判断すると良いの
正義の炎は燃え尽きた
ちょっとぐれてる唇と対照的な優しい伏せ眼
男の子みたいな女の娘
うつむき加減に話しだす
出てくる言葉は
まるで冷たい氷のレモン いじわるに僕を困らせる
僕がおどけてみせると 座り込んで笑いだす
ホラ 皆が見てるよ
ホラ 立ち上がってよ 早く 早く
ちょっとぐれてる唇と対照的な優しい伏せ眼
男の子みたいな女の娘
笑顔は素敵で可愛くて
花はこすもすが好きだ
でも花になるなら桜がいい
花見に集まった人々の上に
ハート型の花びらを散らす事が出来る
あの娘はこすもす季節が違う
同じ桜と名がつきながら
秩序によって維持されている社会と
律動によって保持されている人込みと
どこに違いがあるだろうか
こんな事しか考えられない臆病な心
幾度後悔を重ねれば寂しさから抜けられるのでしょう
幸せのそぶり
喜びのそぶり
悲しみのそぶり
いつも心醒めてる
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