核/ホロウ・シカエルボク
 
んだものを乗せた台車を押しながらどこかの清掃係があちらからこちらへ、カーブミラーと同じくらいの関心と心情で海岸線の近く、四号線にはもやが立ち込めている、砂浜ではしゃぐベースボールクラブ・キッズ、彼らの声はいつだって高く擦れている、ブートレッグ・コンピレーションの、本人すら意図しないリアル、そんなものに憧れたエイティーズのファントムペイン、まるで航空機事故の死体みたいにばらばらに散らばりながら、確かな輪郭を失くしていく明日、慣れてしまえば喪失すらそうとは感じなくなる、泥沼を泳ぐスイマー、次々と沈んでいく、粘度の高い泡を水面に残しながら、彼らは水底で保存されるだろう、いつか、それを必要とする誰かが現れ
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