素質/純太
 
不安定な空から

雨が降ったり

また降ったりしている


陽の微妙な生暖かさが

人々の肌の上で遊んでる

春が夏を引っ張ってんだ



出会うことと気付くことの交差点は実は

立体交差点だったのだろう

気付くことに気付いていれば

僕たちはそれで世界一になれたのだ

そして僕も

何かで世界一になれる素質を脳に秘めて

世界一にはなれない

労働と趣味に没頭している



また陽射しが雨を吸い込んでいった


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