例え過ぎ去っても/
 
過ぎ去っていく暮らしの中で

腕の中で抱き締めた匂いは

色褪せぬ記憶とともに生きている

作られた魂に染み渡る気持ちに

名前をつけられずにまた季節を終えた


誰しもが痛みとともに心を溶かしていった

いつだって僕達は息苦しそうだった

どうしようもなく傷つくのを隠せず

その日を生きるのに精一杯だった

愛されたいと願うことがやめられなかった


それが終わったのは何時からだったろう

例えもう会えなくなったとしても

切実な痛みとともに貴方の今を想う

そんな気持ちの存在に戸惑いながら

惨めすぎる自分の心を抱き抱えて
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