詩の日めくり 二〇一七年九月一日─三十一日/田中宏輔
 
くさん
飛び回っていたよ。
あははは。
あははは。
ブンブン、ブンブン
飛び回っていたよ。
たくさん、たくさん
飛び回っていたよ。
あははは。
あははは。


二〇一七年九月十四日 「ひさびさに友だちんちに。」


むかし恋人として付き合ってた友だちんちに行くことに。
この友だちもノイローゼ気味で
頭がおかしいのだけれど
まあ、ぼくもおかしいから
べつに、どうってことなくて
彼が住んでいるマンションの8階の部屋から見える学校のグラウンドは
ちょうどスポッと魂が吸い込まれそうになるロケーションで
彼の机のうえに散らばった写真
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