詩の日めくり 二〇一七年八月一日─三十一日/田中宏輔
。
とあった。
さいきん、比喩らしい比喩を使ってないなあと思った。でも、そのあとで、ふと、はたして、そうだったかしらと思った。
ペルシャの詩人、ルーミーの言葉を思い出したからである。ルーミーの講演が終わったあと、聴衆のひとりが、ルーミーに、「あなたの話は比喩だらけだ。」と言ったところ、ルーミーが、こう言い返したのだというのだ。
「おまえそのものが比喩なのだ。」と。
そういえば、イエス・キリストも、こんなことを言ってたと書いてあった。
「わたしはすべてを比喩で語る。」と。
言葉そのものが比喩であると言った詩人もいたかな。どだろ。
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