詩の日めくり 二〇一七年七月一日─三十一日/田中宏輔
のなかでは
きみの声がはっきりと聞こえる
雨はフィルターのように
いらないものを取り除いてくれる
ぼくの耳に入ってくるのは
ただきみの声だけ
アハッ
雨のなか、走ってきたよ
出された水をぐっと飲み込んで
プロポーズした
でもきみは
窓の外は目まぐるしく動いているから
せめてわたしたちはこのままでいましょうねって
アハッ
バカだな、オレって
スタニスワフ・レムの『宇宙飛行士ピルクス物語』あまりにたいくつな読み物なので、流し読みしている。ぼくの本棚には残さないつもりだ。
いま日知庵から帰った。クスリのんで寝る
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