詩/パワフルぽっぽ
1.
詩の作品で生まれた脱字を
ベビーカーに乗せて運んでいる
ここはわたしの島だよ
だから集団行動はもうおしまい
そして詩人たちはそれぞれの家に帰り
まっ青な台所で
最後の晩餐について真剣に考えていた
2.
こころの中身はスイーツみたいだった。体液がついた手を石鹸で丁寧に洗ったあと、体から切り離したこころを水道水で洗っている。年齢を重ねてしまったせいか、ライチに似た表面の皮はツルツルしてはいなかったけれど、なでるとなめらかに指は滑り落ちていった。そのうちこれもどんどん皺が増えて固くなっていくのだろう。こころの皮を親指を入れて剥いてみると、プリンのようなやわ
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