将来のゆめ/
鈴木ぽろ
世界で 私ひとりができない逆上がりが
夕焼けの色を染めていく
誰も 見つけられない 鍵穴の向こうに
通り抜けていった身体の痛み
まっしろな手紙を 下駄箱に添えた
きみの指に すべり落ちた飛行機
放課後のひかりで 壊れてしまうから
証明してよ
ゆめは いつまでも同じ光でいると
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