しりとり短歌 (夜もしくは手)/ヤギ
 
その先を君が見たいと言い出して
忘れてくれろ
僕の真夜中

真夜中を捕まえたいと伸ばした手
握ったまんま
開(ひら)けないよ

あけないでこの夜いつか終わってしまう
全て光に
見るべき世界に

世界には追いつかないと言ってみる
歯軋りしながら
手を握り締め

手をその手をただその手を握り締め
伝われ僕よ
僕よ僕よ


戻る   Point(0)