踏み切り/
床
もう随分と大人になったであろう
彼を
時々思い出すのだ
もう随分とおきざりにしていた手紙を
こっそり読んでしまう罪
今なにをしているの
時々あなたに問いながら
今は優しいうでのしたにいるからと
言い訳をして
電車の踏み切りで
ビルの屋上で
歩道橋の下で
私達は時々想う死を
今を必死にかみ締めて
電話が鳴るよ
しらないあなたから
過去から
夜が明けても
鳴り止まない雨音を
戻る
編
削
Point
(1)