詩の日めくり 二〇一七年五月一日─三十一日/田中宏輔
 
い人間は冷たいものなのだ。しかし、この『異星人の郷』の14世紀側の主人公の人間性は、ピカいちである。傑作だ。まだ半分も読んでない138ページ目だけれど、ほかのものより優先させて読むことにしてよかった。人間いつ死ぬかわからないものね。ぼくは、おいしいものから食べる派なのだ。本も、よいものから読んでいく派である。したがって、聖書、ギリシア・ローマ神話、シェイクスピア、ゲーテから文学に入ったのは当然のことなのである。
 いまから、マイクル・フリンの『異星人の郷』上巻のつづきを読む。ほんとうにおもしろい。きのう、おとつい読んでたストリーバーの『ウルフェン』や『薔薇の渇き』以上かもしれない。いや、きっとそ
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