詩の日めくり 二〇一七年四月一日─三十一日/田中宏輔
 
。18号に収録されている「混合栓」では、ずばり作品のタイトルの意味をはじめて教えていただいた。お風呂で毎日使っているものなのに、その名称を知らずに使っていたのだった。19号に収められている「明滅」では、つぎのようなすてきな詩句に出合った。「わたしは冷たい━━。半ズボンの裾がそうつぶやくので初めて濡れていることに気がつく。」すてきな詩句だ。とてもすてきな詩句だ。きょうもいろいろあったけど、すてきな詩句に出合ったら、みんなチャラだ。吹っ飛んじゃうんだ。海東セラさん、いつもうつくしい詩誌をお送りくださり、ありがとうございます。引用させていただいた詩句、ぼくのなかで繰り返し繰り返し木霊しています。


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