詩の日めくり 二〇一七年四月一日─三十一日/田中宏輔
 
。「こぼれた笑いなら拾えばいい」だったかな、そんな詩句があってねという話を大谷くんにしたら、大谷くんがネットで調べてくれたんだけど、出てこなかった。生きているうちに、その詩句とふたたび巡り合える日がくるかなあ。どだろ。「詩句のことなら、なんでも知ってるってひとっていないの?」って、大谷くんに訊いたけど、「いないんじゃないですか。」って返事がきて、ありゃりゃと思った。篠田一士みたいなひとって、もういまの時代にはいないのかなあ。

 さて、56歳独身男は、これから2回目の洗濯をするぞ。雨だから、部屋干しするけど。

 雨の音がすごくって、怖い。どうして、雨の音が怖いのか、わからないけれど。息が
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