詩の日めくり 二〇一七年四月一日─三十一日/田中宏輔
女はナプキンに美しい夕暮をたたんでいる。
秋谷 豊 「秋の遠方へ」
陽が一日を閉(と)じるように
一つの昼のなかでぼくは静かに
登攀(とうはん)を夢みるのだ
ここまで引用したのは、金子光晴と吉岡 実のもの以外、すべて、土橋重治さんが編んだ詩のアンソロジー、『日本の愛の詩集』 青春のためのアンソロジー 大和書房 1967(銀河選書)に収録されていたもの。ぼくがまったく知らなかった詩人の名前がたくさんあった。田中冬二の詩句は知ってたけど。授業の空き時間が2時間あって、昼休みもあったから、図書館で3冊借りて、それで書き写したってわけだけど、吉岡 実さんのは、た
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