詩の日めくり 二〇一七年四月一日─三十一日/田中宏輔
いると、さも孤独がいないかのような気分になってしまうもので、孤独の存在を忘れてしまい、自分が孤独といっしょにいたことさえ忘れ去ってしまっていることに、ふと気づかされたりすることがある。音楽と詩と小説というものが、この世界に存在するからだろう。
二〇一七年四月四日 「メモ」
わけのわからないメモが出てきた。日付けはない。夢の記述だろうと思う。走り書きだからだ。「足に段がなくても/階段はのぼれ」と書いてあった。「のぼれる」ではなくて「のぼれ」でとまっているのは、書いてまたすぐに睡眠状態に入った可能性がある。まあ、ここまで書いて、また眠ったということかな。
二〇一七年四月
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