青空オルガン/
そらの珊瑚
人がいなくなった庭は
草がぐんぐん伸びて
かつてその地に眠った心臓のありかを隠した
もう探し出せないし
探そうとする人もいない
よく見ればブルーベリーが細々と実り
小鳥が集う楽園になった
空が晴れわたるほどなぜか悲しい
夏の午の影はいよいよ濃く
何処かへつながる扉となる
朽ち果てようとしている
雨ざらしの箱型から
せめて安らかなメロディを
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