一次審査のひと/たま
昨年のこと
とある詩のコンクールの審査を依頼されて
はい、はい。と気軽に引き受けた
どうせボランティアなんだから
身構えるほどの責任もないだろうし
兎にも角にも
年金詩人は暇だったのだ
七月の下旬
海水浴場のバイトを終えて帰宅すると
ズシリと重い
レターパックが届いていた
え、何これ?
開封すると詩のコンクールの応募作品が
ドッサリ出てきた
その数、一五三編
バイトの疲れもあって
思わず発熱しそうだった
コンクールは
小学生部門、中学高校生部門、一般部門の
三部門だった
わたしは
小学生部門の担当になったらしい
というのはコロナ禍の影響で
審査
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