詩の日めくり 二〇一七年三月一日─三十一日/田中宏輔
火と氷
ロバート・フロスト
世界は火に包まれて終わるだろうという者もいる。
また氷に覆われて終わるだろうという者もいる。
わたしが欲望というものを味わったところから言えば
火を支持するひとびとに賛成する。
しかし、世界が二度滅びなければいけないとしたら
わたしは憎悪については十分に知っていると思っているので
それを言えば、破滅というものについては
氷もまたおもしろいものであり
そして十分なものであるだろう。
ロバート・フロストの「Stopping by Woods on a Snowy Evening」を訳した。
Stopping by Woods
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