ひとり方程式/草野大悟2
 
あなたも
ずっと
ひとりだったんだ
はぐれ雲の
ため息なんかよりも
ずっと。

光のない影や
影をなくした光が
ふたりを渇望するよりつよく
ぼくは
あなたを
愛そうとした。           

蜃気楼をかかえこんで
化石になってしまった 
ただれた風!
それが おまえたちだ。  

地の底の 底の底の
ずっと底から
地鳴りのような声が
がーん、と沁みてきた。   

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