夏はもう秋/山人
 
、一日のうち何度も元請けが来て作業写真を撮る。刈り払い機二台を前に配置し、三番目と四番目に熊手だの鎌だのを持ち、草を弄っているという図柄だ。加えて、それらの作業員の安全や、交通を阻害しないために、誘導棒を持った交通誘導員を一人配置する。それらの作業写真を一日三回ほど現場監督が撮りにやってくる。その都度、持ち場を離れて画像を撮りたい場所に集合させられ、実に面倒くさい。
 県道の草刈りは、アスファルト端から八〇センチ刈り、側溝があればその外側を八〇センチ刈る。また道路わきの側溝の隣が傾斜していれば、その分高く刈らなければならない。そしてもちろん、刈り払われた草や側溝の中に入った草はきれいに除去しなけ
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