詩の日めくり 二〇一六年十三月一日─三十一日/田中宏輔
 
でいて
ふと、ううううん
これはなんやろ
なんちゅう欲求やろかと思った。
読書せずにはいられない。
いや
人間は
知っていることでも
一度読んだ解説でもいいから
読んでいたい
より親しくなりたいと思う動物なんやろか。
それとも、文字が読めるぞということの
自己鼓舞なのか。
自己主張なのか。
いや
無意識層のものの
欲求なのか。
そうだなあ。
無意識に手にとってしまったものね。


二〇一六年十三月五日 「エリオットの詩集」


2010年11月19日のメモ 

岩波文庫のエリオットの詩「風の夜の狂想曲」を読んで
[次のページ]
戻る   Point(15)