東京駅/
青色銀河団
電車が止まるたびに
ひとの泣き声がします
ここ真昼の東京駅は
けして夢を見ることをしません
うだるような夏の日
固まりになってひびく
靴の音
顔を置き忘れた
魂の音
ひとびとは
黒々とぬれた性器の
ぽっかり空いた穴のような
顔をのせています
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