日曜日の処理場/空丸
 

そして、
形容詞が爆発した。


  この国は・・・


この国は・・・と書きかけて
他人事のようにいう私の手を見つめる次の私はふと
幼い頃の包丁の刃を いや想起された血を

押し寄せ引き下がる波 の音 繰り返し
繰り返し 奥深くから立ち現れる 同じ波形はなく 
波打ち際は月の軌道に同期し

予定表は空白だが雲が流れている 行き過ぎた君は
振り返って 合図 指で螺旋を描く 
選んだ覚えのないこの国で


  陽は薄く


テーブルの上に日々を置きっ放しにし この一行も
置きっ放しにし、否、ゴミ箱に捨てて
ゴミ箱も放り投げ

とりあえず小銭を持って
口笛は吹かない
新しいゴミ箱を買いに遠出する


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