あいつ/
草野大悟2
ずっと
ひとり
だったんだ。
はぐれ雲の
ため息
みたいに。
ずっと、
ひとり、
だった。
主をしらない影が
主を懇願するように
ぼくは
それを
求めていた。
それが、
おまえ、という
空(くう)だと、
あいつが
突き付けた。
今日。
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