詩の日めくり 二〇一六年十月一日─三十一日/田中宏輔
 
」が、容易につくれると思って批判している様子も見受けられるが、つくるのが容易でないのは、つくってみれば明らかなのだが、しかし、もしも容易ならば、ぼくは容易に作品がつくれるような方法を提示したことになる。ぼくのつくったものに、個々のピースに関連性がないものがあると指摘する者がいたが、必ず詩句には関連性がなければならないと主張することは、ぼくには意味がないと思われるのだが、そんな基本的な事柄においてでさえ、見解が異なるのだが、ぼくは、ぼくの信念によって、作品をつくりつづけるしかないと思っているのだが、あまりにも批判的な見解が多いので、ほんとうにびっくりしている。引用において個性が発現するという見解さえ
[次のページ]
戻る   Point(14)