羽衣呪術/
ただのみきや
なガラス板一枚踏み破り落下した
無限の羊水に溺れながら降り注ぐマグマと星の輝きに
狂った魚と交尾する 囁きで首を絞め 抑揚のない歌声に鞭打たれ
浮上した朝
すべての現実がマバユクキラメク地獄のバックルームだった
夜の形見のオオミズアオよわたしの掌に憩え 抽斗よ一斉に笑え
破顔せよ 白痴の僧侶の群れのように 羽衣よミイラを包め
染まれ銀の朝露に溺れた愛の囁きと消失に
《2021年6月20日》
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