言葉の視線/043BLUE
 
ぼくは言葉を信じない
ぼくは論理を信じない

だれも答えなど
求めてはいない

言葉は記号でしかなく
論理はぬかるんだ
常識の上に
かろうじてその定型を
保っている

ぼくは君の
眼差しに
すべてを求めよう

理解などは求めずに
ただ君の奥底にある
孤独の泉に
雨を降らせよう

あふれ出す涙は
小さな流れとなり
大海へと
旅立つ

真実


すべてを呑みこみ
きみの眼差しは
ゆったりと
微笑みかける

ぼくは言葉の論理ではなく
君の言葉の眼差しを
その視線の行方にあるものを
信じる

たとえぼくにはそれが
見えなくても

君の眼差しの説得力に
ぼくは
真実を求める

君の眼差しの奥深くに
ぼくは
君自身を求める

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