にんにく/アラガイs
 

我慢し過ぎるというこれも眠りには良くないようだ。 失意は立案の乏しさを今さら悔やんでも仕方ないのだが、委ねた事への憤りはいまだに収まらない。 もう少し道幅を広く取ればよかったとか、遠慮してカーポートの屋根を短く切った。しかもよけいに高くしてしまい雨避けにもならない。 思いやりもときには嫉妬へとつながる。憎々しいが教訓でもある。  土臭う夢の中で、にやりと皺を寄せた老人が鼻声を立てながらしゃしゃり出る。決まって便秘と下痢を繰り返すのは、同じように醜悪だと認識しているからだろう。狭くなった駐車場から何度も切り返して車を動かすというのは実に忌々しいことなのだ。 忌々しいといえば小うるさい雀たちが、田
[次のページ]
戻る   Point(8)