詩の日めくり 二〇一六年六月一日─三十一日/田中宏輔
六年六月十二日 「カレーライス」
きょうの夜中に文学極道の詩投稿欄に投稿する新しい『詩の日めくり 二〇一六年四月一日─三十一日』を読み返していたら、このあいだ、ぼくが批判した『カレーライス』を書いた重松 清みたいだなって思った。まあ、単純な文章。というか、むずかしそうに書く能力が、ぼくには、そもそもないのかもね。あ、でも、重松 清の文章を批判した要点は、文章の簡素さにではなくて、感情のやりとりの形式化というか、こころの問題を、ひじょうに単純な関係性で語っていたことにあったのであった。こう書けば、こう感じるだろうと推測させる幅がめっちゃ狭くて浅いということ。見かけは、重松 清さん、めっち
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