しについて/あらい
 
先程から僕は、みんな、いまいまの人生を(お)もって、
そこに如かれるものでして
わたしたちはことに意味を与えすぎました。
喪服のアナウンサーが週末を締め括るぐあいに

雁字搦めに作用した力点が、シーソーゲームを模造して
気胸の裏側を持ち上げるなど、その衝動に
目的を追尾するまなざしは、さいげんなく
すみわたる、嘘であります
いまいま消し去るウンジャラケの波間に、
応えを標す ピンクと豚とざわめきを救う
年老いたものも うら若きものも 込み上げるように
玩ばれる絵空細工、ただ ないている過日のあんばいです。

始まりも終わりも 誰もいなくても 嘔吐くばかりになっても
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