つぶやかない(四)/たもつ
 
ではなく私だった
私だったころの口癖を思い出す
時々仕草の真似もしてみる
(午前7:46 ? 2021年4月21日?)


仕事に疲れて
夕日を見ていると
自分などいてもいなくても
何も変わらない
だからもう少し
生きていようと思う
吹かれてみればわかる
風は美しい
(午後6:01 ? 2021年4月30日?)


羊たちが集まって来て
僕のお墓を作ってくれた
立派とは言えないけれど
質が良いことは一目でわかった
眠れない夜に
数を確認したことへのお礼だそうだ
みんなでお参りをして
僕の墓前でお茶会をした
ありがとうを言うところで目が覚めた
朝食
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