sonnet/朧月夜
月よ、今夜は煌々と世間を照らしている。
ところで、月って何だい?
僕はそれを分からずにいる。
ただ、空に月がいるということのほかに。
月が地球の衛星だということはわかる。
月が海の満ち引きに関係しているということもわかる。
だが、月とは一体何なのだろうか。
月よ、お前はアルテミスの現し世の姿であるのか。
月よ、お前は様々な花たちを咲かせるだろう。
そして、色々な虫たちの声にも耳を傾けるだろう。
僕はその虫たちの一匹であるのか、アルテミスよ。
月が地球の周りを回っているということはわかる。
昼空にも、時として浮かぶということもわかっている。
月よ、分からないのはお前がどんな歌を歌い、歌われるかということなんだ。
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