無音/墨晶
 
猿と云う現象のわたしの傍らに


犬と云う裝置が風のように現れ、くっついて寢ている


裝置は靈魂であり、


何某(なにがし)かの意圖が具現化しそびれた餘剩らしい


現象は「わたし」を考えるが、答えはない


終始無言のふわふわした風同士


空?を眞似る二體の眠り


遠吠えが時?を遮るようでいて、そうでもない
 
 
 
戻る   Point(5)