詩の日めくり 二〇一六年五月一日─三十一日/田中宏輔
 
はじめて読む短篇だ。

 ジョイスの抒情は甘すぎる。岩波文庫の『20世紀イギリス短篇選』上下巻のほうがはるかに優れた作品を収録していた。きょう、さいごに飲むコーヒーを淹れて、オーウェルを読もう。

『ブリティッシュ&アイリッシュ・マスターピース』を読み終わった。スウィフトとオーウェルのだけが傑作であった。ジェイコブズの『猿の手』もよかったかな。さいごのディラン・トマスのクリスマスの話はよくわからなかった。詩人の書いた散文って感じなだけで、感動のかけらもなかった。

 これから、寝るまで、マヌエル・ゴンザレスの短篇集『ミニチュアの妻』を読む。翻訳者のお名前がはじめて拝見するものだったので
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