この星にて/ひだかたけし
 
しおれた花の残骸が
赤茶け風に揺れている
昨日まで芳香を放ちながら
今は萎びてうつむいて

流れていく 流れていく
衰退の相、必滅の法

萎れた花の残骸は
やがて地に落ち来年の
春の季節へ芽を繋ぐ

そうして時は過ぎていき
只旺盛な生命が循環する

不思議なこの星の物語
不思議なこの星の真実





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