詩の日めくり 二〇一六年四月一日─三十一日/田中宏輔
 
生と、3人でホラー話やなんやかで楽しく飲んでいた。詩や小説もおもしろいけれど、実人生がおもしろいなと再確認した。それは人生が困難で苦痛に満ちたものだからだろうとも思う。簡単で楽なものだったら、おもしろさも何十分の1のものになってしまうだろう。


二〇一六年四月二十五日 「ミニチュアの妻」


 食事のついでに、西院の書店で新刊本を見ていたのだけれど、とくに欲しいと思う本はなかった。イーガンのは、未読のものが2冊あるし、もういいかなって感じもあって、買わなかった。バチカルピ(だったかな)は、前作がひどかったので、もういらないと思ったし、唯一、知らない作家の本で、手が動いたのは、ずっとま
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