イイクルメロウ/あらい
 
、吐息をくぐした
航路に浮かべた走馬灯を奔らせるといい、
現実に帯びた瞬間から理想はズレを彩り今を腐らせてしまう。
 きえるということは、すべてから かいほうされることであり、
存在を無くすのだから元からなかったことに容易く。
どの手を使っても締め付けられ そうして、
夢精を熾した終の棲家では、きみとぼくがわらっていると、
知っていて その背を預けた壁面に堕ちる陰影。
 盲目より
質の悪いざらつきもすべて、きっと
不始末にも暮夜と擱く。夢や希望が屹度導かれるように
未来は形を帯びて コトバだけを喰らい孕みながら締まっていく。
 この現象を薄命と呼び、光に解かれる。
私たちが息吹を抱いて、偶然にもかつりと中った
たぎりにクロスを歌舞せた
らくえんに至る創造主と信仰の侭 飲み込まれる坩堝。

 陳腐さが露呈され、したがって
夢見勝ちの微睡に酔い痴れるほうが果敢である。
足元に咲いた花がそのうち土壌を肥やす、
だから無駄はないのだと。言い包めろ!
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