闇も光も、すべて俺自身が作り出したものだ/ホロウ・シカエルボク
 

お前の指先が深く沈めた、か細いものの吐瀉物を辿って、黒ずんだ血だまりに俺は辿り着いた、心許ない記憶みたいに浮かんでは消えていく泡はまるで戦争のようだ、俺は気を吐いて手首を切り裂き、流れ出る血をそこに追加する、利口なものよりは愚かしいものでありたかった、作法を守って少しずつ口に運ぶよりはなりふり構わずむしゃぶりつきたかった、だってそうだろう、俺がポエジーと口にするとき、そこに秘めているものの大半は耐え難い叫びなのだから、お前には分かるまい、習得した作法と文法で綴るお前には…血だまりからは俺の顔をしたナマズのような化物がべしゃりべしゃりと水面を鳴らしながらこちらに上がってこようとしている、俺の血を
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