詩の日めくり 二〇一六年一月一日─三十一日/田中宏輔
。本が読めるからだ。音楽が聞けるからだ。DVDが見れるからだ。
言葉を発明したのは、だれなんだろう。きっと天才だったに違いない。原始人たちのなかにも天才はいたのだ。
二〇一六年一月六日 「吉田くん」
冬は、学校があるときには、朝にお風呂に入るのはやめて、寝るまえに入ることにしている。きょうも、千家元麿の詩を読みながら、湯舟につかろう。ほんと、まるでウルトラQのDVDを見てるみたいに、当時のひとびとの暮らしとかがわかる。詩には、そういう小説のような機能もあるのだな。元麿のはね。
きょうも吉田くんは木から落っこちなかった。だから、ぼくもまだ生きていられる。それとも
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