パソコンと、顔/
番田
僕であるということが、ゆっくりと後ずさるようにして遠のいていく毎日。生きているのか、それとも、しかし、死んでいるのかということを、何も僕は理解することができずにいた。パソコンの鎮座する机と、そこに、はにかんだ顔の映る同じ四角い画面の前で。それからまた、車もないのにどこに行けばいいのだろうかということを、ちょっとだけ見開いていた目を閉じて、考えていた。
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