自称画家 伴久士「私の絵画論」/花形新次
絵画というのは
色彩の芸術だ
パッと見て
美しいと思えたら
何が書かれていようが
関係ない
何も書かれてなくていい
色の組み合わせさえあれば
時代背景や画家の人生から
理屈をこねくり回して
意味付けしようとしても
インテリアとして
部屋に飾りたいと思われないような
絵はその程度の価値しかない
と俺は思う
でも色彩って
やっぱりセンスなんだよね
凡人ではゴッホやマティスやシャガールの
色彩感覚って真似出来ないんだ
大体パレット上で
どうすりゃいいか迷ってしまう
キャンバスまで
たどり着かないんだ
それで
あー、こんな色じゃないんだけどなあ
と思いながらも妥協した結果
駄作が山積みになって行くことになる
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