詩の日めくり 二〇一五年十三月一日─三十一日/田中宏輔
 
改行とか、改行していないとかだけではなくて
根本的には
詩は
鋭さなのだということを
考えています。
それを
狭さ
という言葉にしてもよいと思います。

ウィリアム・カーロス・ウィリアムズは
具体物
と言いました。

経験を背景としない詩は
まずしい。
しかし、経験だけを背景にした詩も
けっして豊かなわけではないのですね。

才能というものが
たくさん知っていることでもなければ
たくさん知っていることを書くことでもないと思うのですが
たくさん知っていて
そんなところはうっちゃっておいて書く
ということが大事なのか
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