詩の日めくり 二〇一五年十三月一日─三十一日/田中宏輔
 
は貧乏なので、貧乏人から見えることというのがあって、それはお金に余裕のあるひとには見えないものだと思う。健康を損なってはじめて見えるものがあるように。生涯、無名で、貧乏でって、まあ、詩人としては、理想的な状態である。寝るまえの読書は、『ペソアと歩くリスボン』じつは、きのうも、きょうも、レックバリの『人魚姫』のつづきを読んでいて、『ペソアと歩くリスボン』をちっとも読んでいなかったのである。きょうは少しは読もうかな。


二〇一五年十三月九日 「オノマトピア」


 きょうは、オノマトペだけの引用詩をつくろう。詩集とにらめっこだな。楽しそうだ。いや、きっと楽しい一日を過ごすことになるだろう
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