詩の日めくり 二〇一五年十三月一日─三十一日/田中宏輔
 
なことであると思われた。少なくとも、ぼくにとっては、とても大切なことだ。ぼくの場合は、きっと死ぬまで人様に名前が知られることなどないので大丈夫だ。

2015年7月16日のメモから
 朝、通勤の途中で、まえを歩いていたおじさんが、道に吸い込まれて片方だけの靴を残して消えた。年平均6人くらい、ぼくの通るこの道で人間が道に巣込まれるらしい。気を付けると言ったって、気の付けようがないことだけれど。

2015年5月28日のメモから
『図書館の掟。』のさいごのシーンのつづき。図書館長が死者である詩人の口から話を聞くところから、『13の過去(仮題)』をはじめてもいい。

2014年12月8日
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