甘味と袋/番田 
 
夜は何も思うこともなくエンタメは途絶えていたのだろうか
昔歩いたバンコクの道と そして
遠かったのは近そうに思えたはずの僕のホテルだ
そこにいた ファーストフード店の夜更けの誰もいない席の
黄色い服の僧侶のその背中をみやる時


ああ 早く ごはんにありつきたいと
影の中を歩いていた 僕は でも
やがてホテルに辿り着くと部屋を出て
屋台街へと そして高架下に出かけたのだった
僕はそこで妙な味の甘味を食べた 袋に残すと入れてくれたのだが

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