未詩・ちいさな弔意/
あまね
い
みんないつか流れてしまうんだから
泣き疲れた子どもが
涙を拭かないまま眠ってしまうような
縛られているのに気づかないまま
ちいさく身体をふるわすような
後には何も残らない
残せるはずもない
はじめから何もなかった場所に
何かあったと思いたいだけだ
黄色い花は本当に咲いていたよ
どこにでもあるようなちいさな花
数えたらきりがない
思い出だけふくらませても苦しいだけだと
誰かが言ったような気がする
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